絶対食べたいローカルフード【東南アジア編】
2023年02月25日 更新▲あなたはどこへ何をしにいきたいですか? TRAVEL-MODE 2023年の第一弾の特集でお伝えした「世界一と言われる美食の街【ヨーロッパ編・外せない三都市】」に引き続き、第二弾はアジア編。アジア各国美味しいものが多く、世界一の都市をを選ぶのは難しい! そこで今回はこの国に行ったら絶対食べたい!美味しいローカルフードをご紹介します。
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人気の行き先東南アジアの食べ物は、日本人の口にも合っていて、美味しい!ものが沢山あります。渡航された経験のある方も多く、印象に残った美味しいものはそれぞれでしょう。お国は違えど、同じ文化圏ですから名物的なもの、伝統的なもの、結構似ています。同じもののようでちょっとアレンジが違っていたり。例えばシンガポールやマレーシアを代表する食べ物で有名なチキンライス。タイではカオマンガイですね。漢字でかくと「海南鶏飯(ハイナンジーファン)」。シンガポールやマレーシアのチキンライスは生姜とレモンのソース、または地理ソーク。タイのカオマンガイはニンニクがガッツリが効いています。似ていることが文化の流れと考えると面白いです。
絶対に食べたいローカルフードは、各国沢山あって紹介しきれませんが、次の旅のインスピレーションになりますように。これを見て食べたくなったら、Let’s Go!! 今年こそ海外旅行へ出かけ、「あの時あそこで食べたあの味が忘れられない!」と思えるローカルフードを見つけましょう。
◆マレーシア
世界でも美食の国として評価が高いマレーシアの食文化の特徴は、なんと言っても多様性です。マレーシアは世界中から移民が集まる多民族国家。主にマレー系、中華系、インド系からなる複数の人種や文化が交じり合い共存しています。使われている言語同様に、食文化も発展してきました。
人口の67%を占めるマレー系の料理は、インドネシアのスマトラ地方と類似点が多いと言われています。、ココナッツとカレーが合わさった麺料理「ラクサ」、チャーハンのような「ナシゴレン」、焼きそば「ミーゴレン」は日本でもすっかりお馴染みとなりました。マレーシアの料理は、スパイス、ハーブ、ココナッツミルクが使われた料理が多く、スパイシーでまろやか。また、芳醇なスパイスと融合した中華系の料理は、本土で食べる中華料理よりも美味しいと定評もあります。
||ナシレマ||
マレー料理の代表格「ナシレマ」は、ココナッツミルク(クリーム)で炊いたご飯に数品おかずが付け合わされるプレート料理。「ナシ」は米を意味し、「レマ」はココナッツを意味します。辛すぎず食べやすいサンバルソース(香味調味料)、イワシ、ピーナッツなどが付け合わせられ、そこに表面がカリカリに上がったチキンなど、好みの肉料理を選んでおかずにします。一皿の中にいろんな味の融合があって、まさに多民族国家マレーシアを表しているようです。
◆シンガポール
シンガポールもまた、マレーシア同様に多民族国家で、中国系やマレー系、インド系の人たちが互いを尊重しつつ共存しています。シンガポールのババニョニャ民族(中華系の男性とマレー系の女性の混血)に代々受け継がれている、独自の家庭料理が特徴的で、中国の食材をインドネシアやマレーシアのスパイス技術で調理した「ニョニャ料理」と呼ばれています。冒頭で紹介した「海南鶏飯(ハイナンジーファン)」中国南部の海南島からの移住者が伝えたものとされています。もうひとつ、シンガポールでの食文化として大きな点が外食志向ということです。安くて早くて美味しい!は、そうした習慣的傾向から生まれたものかもしれませんね。
||チリクラブ||
シンガポールへ行ったら「海南鶏飯(ハイナンジーファン)」は、マストで食すことになるでしょう。今回紹介するのは「チリクラブ」。丸ごと炒めたカニにチリソースを絡ませた豪快な料理で、これこそまさに、シンガポールで味わうべき逸品。「チリクラブ」を目掛けてシンガポールに旅立つ人もいることでしょう。手はベタベタになりますが、濃厚なソースが絡んだやわらかいカニの身は絶品で、夢中で食べること間違いなし。一緒にマントウを注文するのもお忘れなく。
◆タイ
人気の旅先タイへの渡航目的の一つは、やっぱりグルメ!辛い・酸っぱい・しょっぱい・甘い、そしてハーブの香りを一度に味わえるのかタイ料理の魅力であり特徴です。パクチーやレモングラス、ライムなど香りを嗅ぐだけでもタイへ飛びたくなる方もいることでしょう。タイ調理が好まれるのは、そのエスニック体験はもちろんのこと、ナンプラーやエビなど旨味の元となるものも多く、食材もバラエティー豊かです。甘いものは徹底的に甘く、辛いものはロケットが発射しそうなほど辛い!この刺激もハマる理由の一つかもしれませんね。
||カオソーイ||
そんなタイ料理の中でも一度食べたら病みつきになってしまうのが「カオソーイ」。発祥はタイ北部のチェンマイということですが、ラオス北部でも食べられているようです。ココナッツミルクがたっぷりと入ったまろやかなスープカレーとラーメンが合体したような料理ですが、その特徴は二種類の麺にあります。スープの中は茹でた麺、トッピングにはカリカリの揚げた麺が載っています。この揚げ麺がスープを吸って食感が変化し、柔らかい茹で麺も一緒の口に入ると、不思議な感覚で面白く美味しいのです。茹でる、揚げる同時の工程は、結構面倒でタイミングが難しいのではないかと想像します。ぜひ本場、チェンマイに行って、カオソーイならまかせて!というお店を見つけて下さい。
◆インドネシア
インドネシアは、赤道をまたがる形で島々が散在しています。その島々に暮らす民族の種類は300以上の多民族国家。人々の習慣・伝統文化、宗教、風土、自然環境も多種多様!島によっては、外国に行くのと同じくらいその違いを感じることでしょう。豊かな海に囲まれているインドネシアの料理の特徴は、気温が高い日でも食欲が落ちないように、スパイスを利かせた料理が多いことです。スパイスには食品を傷みにくくする効果もあります。なかでも、インドネシア料理に欠かせない辛味調味料がサンバルです。唐辛子、玉ねぎ、エビのペーストなどで作られた調味料で、多種多様な民族、地域性同様、様々なサンバルが存在しています。海を隔て、それぞれの島が育ててきた味の違いを比較し、楽しめるのがインドネシア料理の魅力でもあります。
||テンペ||
テンペは、インドネシアで400年以上も昔から親しまれてきた発酵食品で、国民的食材です。インドネシア版納豆ですね。元は納豆と同じく大豆ですが、発酵はテンペ菌によるもので、バナナの葉に包んで発酵させます。ブロック状に固められていて、日本の納豆のようにネバネバしていません。カットして味付けされたテンペをカリカリに揚げて、ご飯に添えたり、スープに入れたり、ヘルシーなタンパク源として、世界中で注目が集まっています。おやつ代わりとなる「テンペゴレン」は、小腹が空いた時にも、ビールのおつまみにも最適です。旅先で見つけたら、カリカリをぜひお試しあれ。
◆フィリピン
フィリピン国民の主食は、日本と同じお米です。料理は島国のため、新鮮な魚介類を使ったものが多く、日本人に馴染みやすい料理が数多くあります。先住民族が食べていたシンプルな調理法の料理から、スペインや中国の食文化を取り入れた料理など、フィリピン料理もなかなか多彩です。そして、食べてみて意外なのが、フィリピン料理は辛くないものが多く、使う調味料も和食と似ていることです(辛いものもあります)。和食よりこってりとしていて、気候的側面から見ると沖縄料理のように暑さと上手につきあっていくための食材や味付けと言えるのではないでしょうか。新鮮なシーフードも魅力のフィリピン。中でも「魚の王様」と呼ばれるフィリピンの高級魚「ラプラプ」は、現地でしか食べることができない味覚。フィリピンに行ったら、ぜひ名前も可愛いラプラプを味わってみましょう。
||シシグ||
フォリピンに行くなら知っておきたいローカルフードは「シシグ」。細かく刻んだ豚肉をしょう油、 ビネガー、にんにく、唐辛子で炒めた鉄板料理です。熱々ジュージューの鉄板料理に卵が載っているのを見ると、食欲をそそります。現地では、炭火で焼いた豚の耳や顔の頰肉を刻み、ガーリックやオニオンで炒めます。豚肉のほほ肉を使うのが一般的ですが、鶏レバーや魚を使ったものもあります。脂っこくてしっかりした味付けのシシグに柑橘系カラマンシーをかけてもさっぱりと。暑い中、ビールもぐびぐび進んでしまいそうです。
◆ベトナム
ベトナム料理は多くのエスニック料理のように辛すぎたり、甘すぎるといった味わいではなくさっぱりとマイルドな味付けが特徴です。海に面したベトナムは新鮮な海鮮料理も豊富でそれに加え、生野菜や香草をたっぷりと使っているため、ヘルシーな料理が多くあります。ベトナムの主食は日本と同じくお米。麺料理ですが「フォー」もその一つですね。ベトナム料理は中国文化の影響を色濃く受けていいますが、一方で、フランスの植民地統治を受けていた影響で、フランスパンやコーヒーなどが暮らしに根付いています。南北に長いベトナムもまた、地域性が高く、多彩な食文化があります。
||バインセオ||
ベトナム風お好み焼きと言われるB級グルメ「バインセオ」。見た目は卵焼きのようですが、皮は米粉を水とココナッツミルクでのばし、ターメリックで黄色く色づけたものです。具材は様々で、定番はエビともやし。キノコや貝類、豚挽き肉が入ったものもあります。クレープのように生地を薄〜く伸ばして、パリパリに焼いたものです。もしかしてこれもフランス統治時代の影響でしょうか? 本当のところはわかりませんが、焼きたてパリパリの「バインセオ」をふうふうしながら食べるもよし。
「バインセオ」は、ちぎって葉物野菜に巻いて、ヌクマムを垂らし手で食べるのが定番みたいですよ。
いかがでしたか?
なぜか私たち日本人はエスニック料理に惹かれますね。和食とそう遠くかけ離れているわけではなく、いつも慣れ親しんだ味から、風味や刺激の変化を求めたくなるからでしょうか。東南アジアは、日本よりも外食文化が進んでいて、朝ご飯から気軽に路面のお店でということも多く、小学生でも学校へ行く途中で買ったりしていますね。焼き立て揚げたてを頬張り、街歩きができるのも楽しいものです。ただし、お店は選んで、お腹には気をつけてくださいね。