意外な Made in England 「ウスターソース」
2012年06月18日 更新▲
worcestershire sauce w celeriac soup / jules:stonesoup
「世界一料理がマズイ」なんて、不名誉な評判もあるイギリス。でも、今回ご紹介する「ウスターソース」がイギリス生まれだと知ったら、そんな見方も少し変わるかもしれません。
ウスターソースは、イギリスのウスターシャ州ウスター市に住む主婦が、食材を保存していた際の偶然で生まれたといわれています。商品としてのウスターソースは、植民地だったインドのソースレシピを元にイギリスで開発され、世界初のソース会社、リーペリン社(Lea & Perrins)が誕生。ここからリーペリン・ソースとして全世界に飛び立ちました。
私達が普段食べているウスターソースは、日本人が独自にアレンジした甘めのもので、野菜や果実がふんだんに使われています。一方イギリス発祥のリーベリン・ソースは、アンチョビやニンニク、タマリンド(酸味付け)などをベースにした、ちょっと大人の味わいです。昔ながらのピリッとしたソースが食べたいなぁという方には、ぜひおすすめしたい一品です。コロッケなどに垂らしても美味ですが、本場イギリスでは、サンドウィッチやシチューの隠し味として使われています。
「英国王室御用達(ロイヤルワラント)」といわれる品は、その分野で超一流の証ですが、リーペリン・ソースもそのひとつです。また、イギリスには「Fat Duck(ファット・ダック)」など、世界に名を馳せる極上レストランも存在します。「イギリス=マズイ」の先入観はいったん取り払って、ウスターソースの故郷で、あなたの舌を試してみませんか?