海外旅行保険

2019.2月号の編集部だより

2019年01月22日 更新▲

何を隠そうわたくしも子どもの頃に、兼高かおるさんが見せて下さる“世界”に魅せられたひとりでございまして、早く大人になって海外旅行がしたい!と切に願ったものでございます。そうしてハタチの記念にパンナム機で渡米したのが、初めての海外旅行でした・・・まだまだ1ドルが280円くらいの遠い昔のことですが。

画像出典:Wikipedia

みなさま、こんにちは。

多くの人が夢に見て、そして憧れの存在だった旅行ジャーナリストの兼高かおるさんが90歳で旅立たれたことは、すでにご存知かと思います。新年早々、とても残念なニュースでした。

御代(みよ)がわりを前に、兼高かおるさんの訃報は、またひとつ、さらに昭和が遠くなるなと寂しくなるとともに、日曜日の朝、家族揃ってテレビの前に座った我が家のリビングの光景が、ありありと蘇りました。ある一定年齢以上の方は、大抵の方がご記憶にあり、「私も憧れた」という方も多いのではないでしょうか。

兼高かおる 世界の旅」は、旅立つ飛行機と優雅な音楽で始まります。その時点で、すでに異次元、海外旅行は夢のまた夢。でもあの頃の日本人は皆、希望や元気をもらっていたと思うのです。
「いつか海外旅行ができるように頑張ろう!」と。経済的にも精神的にも、いろんな意味で成長過程にある日本の一種の原動力になったと言っても過言ではないはず。何でも実現しやすい便利な現代に比べると、夢を大きく持てた時代でした。

番組が始まったのは、昭和34年ということですが、この当時の年間日本人出国者数は、約9万人。今ではその数1800万人。海外旅行をする人はなんと200倍にもなりました。まさに「兼高かおる 世界の旅」は草分け的で、私は、兼高さんほど先駆者としてふさわしい方はおられなかったと思います。

兼高さんが案内する世界は、民族的で、文化的で、兼高さんの知的好奇心の趣くままに、現地の懐に飛び込むかのようなジャーナリズムが感じられました。世界の方から見ても、兼高さんは、当時とっても珍しいというか、初めて見る“日本人”だったのではないでしょうか。「日本の代表として、日本の女性を代表して、そういう気持ちで旅をしています」と仰っていたそうですが、ご著書の中にも、取材中、日本の礼儀作法が喜ばれたことが書かれています。きっと、「皆さんに見られている、私も、私を通して日本も」という思いで旅をされていただろうと思います。それは今も変わらず、誰にでも言えることで、誰もが日本を代表するということを忘れてはいけないと思います。

思えば、海外旅行という側面だけでなく、日本人として女性として、かなりの影響を受けたのだなぁ・・・良い影響をたくさん。兼高さんのような美しい日本語は、残念ながら身についてはいませんが。

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旅の極意だけでなく、人生の指南書とも言える一冊

  • 出版社:小学館 (2013/3/6)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4094088067
  • ISBN-13: 978-4094088069

 

昨今の旅行案内は、何かとグルメ、ショッピング、ラグジュアリーなホテル、場所が外国というだけで、国内と何ら変わらない行動情報ばかりが目につきます。最近では、インスタ映えする写真さえ撮れればいいのかなど、内心明かせば、ちょっと疑問も感じています。

魂が震えるような体験や出会いがあって、異文化に触れて世界を知るって素晴らしい。そして、海外に出たからこそ、日本の良さにも気づけることも素晴らしい。ついで言うと、世界で “日本人らしさ” をアピールして帰ってくるような旅ができるともっといいと思います。兼高さんが歩んで来られた道に思いを馳せながら、次はどこへ出かけようかなと思うのであります。やっぱり兼高かおるさんは、唯一の存在ですね。容姿も言葉遣いも生き方も素晴らしい女性でした。

心からご冥福をお祈りいたします。

 

(編集部 anan)

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