2020年3月から新デザインのパスポートになります。
2019年02月23日 更新▲190カ国もの国や地域に、ビザなしで渡航できる日本のパスポート。2018年には単独一位となり、現在世界最強と言われています。そのパスポートのデザインが、東京オリンピック、パラリンピック開催を記念してデザインが刷新され、2020年3月頃より発給が開始されるということです。
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世界最強とは、日本人が世界で信頼されていることの証でもありますので、本当に誇らしいことです。新たな偽造対策ということで刷新されるのですが、名前や顔写真が入っているページは紙からプラスチックへ代わり、レーザーで印字するのだそうです。表紙は大きく変わりありませんが、デザイン面で変わったのは査証欄。出入国のスタンプが押されるページです。これが、なかなかカッコいい!と話題になっています。
採用されたのは
葛飾北斎の浮世絵「富嶽三十六景」(ふがくさんじゅうろっけい)
査証欄のページ48ページに、見開きで浮世絵24作品が使用されるというのです。ページをめくる毎に違う図柄が出て来るとはすごいです!
外務省は、「富嶽三十六景」採用の理由をこのように発表しています。
(採用された作品全部を見る→こちら)
「冨嶽三十六景」は世界的にも広く知られ,世界遺産でもある富士山をメインモチーフとし,まさに日本を代表する浮世絵のひとつであることから採用しました。
(外務省HPより)
鶴や桜、お正月、ひな祭りなどの日本の原風景も候補に挙がっていたそうですが、富嶽三十六景に決定したということです。
“富嶽” というのは富士山のことで、全てに富士山が描かれております。中でも、「神奈川沖浪裏」や「凱風快晴」はあまりにも有名。誰もが目にしたことがありますよね。タイトルは三十六景ですが、描かれた当時から好評で、10作品が描き足され、実際には46図柄あります。世界中にも知られる浮世絵の代表、日本を代表する芸術作品で、19世紀のヨーロッパにも大きな影響を与えました。まさに世界から称賛される“Cool Japan”の先駆けだったのです。
富士山をテーマに、あらゆる角度からの構図、あらゆるシチュエーションで描かれていて、その発想と工夫は、誰にも真似のできない卓越した才能の現れと言えます。
↓クリックすると採用された24作品が見れます↓
査証ページの全てに富士山が入るというのは、いいですね〜。日本人にとって富士山というのは、単に美しいというだけでなく、昔々その昔から礼賛され、信仰の対象でもありました。日本のほぼ中心にそびえる端正な姿、四季折々に変わる表情、富士山に惹かれる理由はいくつもあります。まさに日本人の心のふるさと、私たちを芯で繋ぐシンボルと言えますよね。
海外旅行の出入国の際、パスポートコントロールでこのページを開いてスタンプを押してもらう時、本当に誇らしいことになるでしょう。
査証欄の増補は廃止に
ちなみに、この新パスポート発給から、査証欄の増補は廃止になる見通しです。
新制度では、旅券の残り期間だけ有効な安価な新旅券の発行か、5年か10年有効の新旅券を申請する形を選択できるようにすることを検討している。
増補制度廃止の背景には、偽変造防止や公証である旅券の体裁の観点がある。先進7カ国(G7)で増補制度を残しているのは日本だけで、増補した旅券の持ち主が外国で旅券の偽変造を疑われる例もある。
(引用:産経新聞 2019.1.26)
日本のパスポートは、190カ国の国や地域にビザなしで渡航でき、世界で最も信頼されていると先に述べましたが、その分、偽造パスポートとして狙われやすく、偽造犯罪も増えているということです。パスポート偽造は、公文書偽造罪に留まらず、日本人になりすました犯罪にも繋がりかねません。
海外旅行に出掛ける時のみならず、パスポートの保管には十分注意し、紛失や盗難といったトラブルは、未然に防ぐようにしましょう。
いかがでしたか?
新しいパスポート、実際手にする日が待ち遠しいですね。
待ちきれない方は、こんなパスポートケースはいかがでしょうか?
10年用パスポートにカバーを掛ければ、赤富士になるという…笑 5年用パスポートの神奈川沖浪裏バージョンもあるようです。ナイスなアイディアですね!
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