ウイズ・コロナのイギリスに旅行するなら?【イギリス・4つの国の見どころ】
2022年02月25日 更新▲イギリス国内において感染症対策として続けられてきた規制が撤廃されたことを受け、今後、日本側の規制緩和も進む中で、訪日旅行需要もより増加していくと考えられます。そろそろ海外旅行ができる兆しも見えてきました。突破口はイギリスになるのか?
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ウイズ・コロナのイギリスに旅行するなら? ということで、ロンドン以外の地方を見てみましょう。
イギリスの正式名称は「グレートブリテン及び北部アイルランド連合王国」といい、「イングランド」、「ウェールズ」、「スコットランド」、「北アイルランド」の4つの「国」から形成されています。今回は、この4つの国それぞれの見どころをお伝えいたします。
イングランド
イギリス旅行で、拠点になるのはやはりロンドンでしょう。世界有数の大都市ロンドンは、中世と現代が融合し、街を歩くだけで絵になる風景がたくさんあります。滞在中も穏やかさと程よい刺激、その両方を味わうことができるでしょう。
ウイズ・コロナの旅行では、ロンドンから少し足を伸ばすと、美しいイギリスの原風景に出会うことができます。
<湖水地方>
湖水地方は国内最大の国立公園で、イングランドで最も美しい風景といわれています。世界中から愛される、有名ないたずらウサギ「ピーターラビット」の世界が広がるのが湖水地方です。細長い氷河湖と高原の岩山、歴史的文学作品ゆかりの地があることで知られるこの地には、休暇を過ごすには、最適の場所です。
ロンドンから列車で気軽に行くことができ、のどかな田舎町や美しい湖など、絵本のような景色が堪能できます。
ピーター・ラビットの作者ビアトリクス・ポターさんが晩年を過ごした家「ヒル・トップ」、詩人ウィリアム・ワーズワースが晩年を過ごした「ライダル・マウント」、絵画に描かれたかのような「ブリッジ・ハウス」、38個の石が楕円に並ぶ不思議な古代遺跡「キャッスルリッグ ストーンサークル」など見どころも豊富です。
湖水地方の自然豊かな絶景をレトロな蒸気機関車から眺めることができる「レークサイド ハーヴァーワイト鉄道」もおすすめです。
<コッツウォルズ地方>
コッツウォルズ地方は、イングランド中央部に位置している自然豊かな丘陵地帯です。美しい田園風景が広がる中、100余りの小さな村や町が点在しています。時を重ねてきたイギリスらしい重厚感が、「ミステリアス」と「かわいい」をドッキングさせ、人の心を魅了します。
コッツウォルズの中でも、特に美しいと言われる「バイブリー」。その美しさは、イギリス随一と称されています。中心を流れるコルン川に沿って、14世紀に造られた家並み「アーリントンロウ」があります。はちみつ色の石造りの家並みは、豊かな自然に溶け込み、その静かな佇まいに心を奪われます。
ウェールズ
ウェールズはイングランドの西隣に位置し、海を隔ててアイルランド共和国に面しています。
ウェールズの最大の魅力は、なんといっても雄大な大自然です。日本の山とは違い、木がほとんど生えていないのがウェールズの山の特徴。 標高の低さも手伝って、どこまでも見晴らしのよい、ダイナミックな景色が楽しめます。どこまでも続く景色の中に、突如として現れる壮大な古城は、インパクトは抜群で、訪れる人たちを魅了します。世界遺産のコンウィ城をはじめとする641もの古城が点在し、ヨーロッパの美しい街道・道20選にも選ばれています。
ブリテン島とアングルシー島を隔てるメナイ海峡の南岸にあるカナーヴォン城は、アニメ映画『天空の城ラピュタ』のモデルになったと言われたことでも有名ですが、ウェールズ公の称号(プリンス・オブ・ウェールズ)を自らの息子に授けた城であり、英国王室の第一皇子の戴冠式をカナーヴォン城で行う伝統は、今も受け継がれています。
特別自然美観地域に認定されているアングルシーは、風景画のように美しく、その港町ホリーヘッドはウィリアム王子とキャサリン妃が新婚時代に住んでいた場所として知られています。
スコットランド
スコットランドは、イギリスの最北端に位置する国です。本島と周りにある790以上の島々から構成され、代表的な観光地は「エジンバラ」や「グラスゴー」など南の方に集中しています。首都エジンバラの旧市街には7世紀に築かれた砦に起源を持つエジンバラ城が建ち、中世の町並みが広がる壮麗な都市です。グラスゴーは、6世紀に開かれ、貿易と重工業で発展しました。かつて大英帝国第2の都市と呼ばれた栄光の歴史を感じさせる街です。北西ハイランド地方には、山岳地帯の原野が広がり、氷河によってできた渓谷と湖が点在しています。
ハイランド地方のアーカート城は、ネス湖を見下ろす岬の突端にあります。中世初期の要塞の上に、13世紀から16世紀にかけて建造され、スコットランド独立戦争の舞台となりました。複雑な歴史の背景を持ち、現在は廃墟となっていますが、グラントタワーや、当時の牢屋、かつて跳ね橋が架かっていた石橋など見所もあり、また、20世紀を代表する未確認動物「ネッシー」で世界中の注目を浴びたネス湖に佇んでいる所も、人気の理由のひとつでしょう。
スコットランドは、民族衣装のキルトやスコッチウイスキーなども有名です。ウィスキーにいたっては、本場だけあって100を超えるウィスキー蒸留所があるとのことです。歴史好き、ミステリー好き、城マニアだけでなくお酒好きの方も一度は訪れてみたいところですね。
北アイルランド
北アイルランドは、アイルランド島北東部に位置しており、アイルランド島でありながらイギリス領になっています。首都はアイルランド島の北側に位置する港町の「ベルファスト」。街にはヴィクトリア王朝時代の栄華を伝える建物が立ち並び、一足伸ばせば、美しい自然に恵まれたスポットなど見どころが揃っています。
※情勢不安定なため、デモや政治的イベントには近づかず、独立記念日などは観光は避けるようにしましょう。
ベルファストの見どころは、なんと言っても美しい市庁舎。ビクトリア女王時代に建てられ、現在では、市民の憩いの場として開放されています。市庁舎を中心にショッピング街が広がります。
荘厳な建築物の市庁舎とは対照的に近代建築の名所となっているのが、「タイタニック博物館」です。造船の町ベルファストは、蚊の有名なタイタニック号を作った町としても知られています。沈没100周年に当たる2012年に「タイタニック博物館」が建てられ、人気スポットとなっています。
アイルランド島の北端には、約8kmにわたって続く切り立つ海岸線があります。六角形の玄武岩の石柱群の景観は、自然の造形とは思えないほど不思議で神秘的です。ジャイアンツ・コーズウェイ(巨人の石道)と呼ばれるこの特異な地形は、約5000万年~6000万年前に起きた火山活動により流出した溶岩が冷えて固まり、割れ目が生じたことにより形成されとされています。その名の通り、巨人が造り上げたというケルト伝説も残る世界(自然)遺産です。
見どころは、他にも。
カトリック系住民とプロテスタント系住民の居住地を分けるための壁、ピース・ウォールは、ベルファストで北アイルランド紛争の傷跡を実際に感じる所です。1969年からでき始め、20kmにも及ぶ壁となっています。高さ30mを誇るスリル満点の吊り橋キャリック・ア・リードも人気のスポットです。
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駆け足で紹介したイングランド、4カ国いかがでしたか? 紹介しきれない部分も多々ありますが、この先は、ぜひご自身で確かめに行くことができますように。海外旅行の際は、安心安全な旅ができるよう、十分な情報収集を行いましょう。