特集:ミャンマー
2013年12月16日 更新▲
Golden Rock @ Dusk / kudumomo
どうしてこんなに危うい場所で
平然と留まっていられるのか。
騒々しいギャラリーを尻目に
微塵も揺らぐことのない君。
堂々たる姿は僕らを挑発し
君に触れたいという衝動を
今もこうして湧き起こさせる。
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Myanmar Temple / eGuide Travel Buddhist Monastery, Naungshwe, Myanmar / shnnn
想像を絶する光景に出会ったとき、人は黙り込んでしまうものである。
今にも転がり出しそうな金色の岩。旅人は、このアンバランスな眺めを見つめ、己の経験を思い起こす。そして、自分なりの見解を導き出そうと躍起になる。これが旅における沈黙の時といっていい。ミャンマーでは、目を見張るほどに煌く寺院、予想外に巨大な仏像など、言葉を失う機会が何かと多い。
ミャンマーは、中国とインドに挟まれた東南アジアの国である。「ビルマ」と呼ぶほうが馴染み深いという方もいらっしゃるだろう。ビルマは1989年までの呼び名で、2006年からは首都もヤンゴンからネピドーに移された。ヤンゴンよりも内陸に位置するネピドーへの遷都は、軍事対策の一環ともいわれる。
点在するパゴダ(仏塔)が印象的なミャンマーでは、国民の8割以上が仏教徒である。出家の儀式も日常的で、子どもの時分に夏休みなどの休暇を用いて済ませる人が多い。ミャンマーには笑みを湛えた仏像が多いというが、これは信心深く穏やかな国民性の表れともいえる。
依然、中心地として賑わうヤンゴン、ブッダの予言で建設されたという街マンダレー、世界三大遺跡のひとつと称されるパガン・・・。ミャンマーには、訪れてみないと分からない姿が、まだまだ沢山隠されている。
違いを確かめるべく、よく喋る人と旅をしてみて欲しい。
旅における沈黙は、豊かな時間の始まりである。