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アフターコロナ旅のトレンド /地方都市【行ってみたい田舎町・美しい町、かわいい村】

2021年09月25日 更新▲

アフターコロナの旅行は、大都市よりも新たな発見を見つける「地方都市」が注目されています。トレンドのテーマになってくるのは「目的のある旅」「現実逃避できる旅」といった傾向のようです。
なるべく接触を減らし、窮屈だったコロナ禍のストレスで傷んだ心を癒したいと​誰もが思うのは自然な流れかもしれません。様々な制限からの解放を目指して、踏み出すのはどんな所でしょうか。
今回は、行ってみたい田舎町、それもおとぎの国のお話の舞台になるような美しい町、かわいい村をご紹介します。

★★★

 

◆ブレッド湖(Lake Bled)/スロベニア

「アルプスの瞳」と呼ばれる美しい湖

画像:iStock

ブレッド湖はスロベニア北西部ユリアン・アルプスに位置する氷河湖です。エメラルドグリーンの美しい湖は「アルプスの瞳」と称されます。湖に浮かぶ孤島には聖マリア教会。上の写真、左手の崖の上にはブレッド城が聳えます。これだけでもおとぎ話のお姫さまが登場しそう。華やぐ春、緑が輝く夏、紅葉の秋も、そして一面銀世界になった冬と四季を通して、一枚の絵画の様に美しい!

 

画像:iStock



湖に浮かぶブレッド島には、伝統の手漕ぎボートでしか渡れません。この島の聖マリア教会は15世紀に建てられたバロック様式の教会で、愛の女神ジーヴァが宿っているとされ、巡礼者も訪れます。そして多くの人が憧れるのは、この教会で結婚式を挙げること。ボートを降りると、教会までは99段の階段があります。99段の階段を、新郎が新婦を抱き上げて上ると幸せになれると言われているのだそう。また、教会内の荘厳な祭壇の前には長い紐が垂れており、鐘楼につながっています。この 鐘を3回鳴らす内に願い事をすれば叶うという言い伝えがあり、特にカップル二人で鳴らせば、永遠の愛が約束されるのだとか。

湖水に足を浸してみたり、この景色の中で読書をしたりと、ゆっくりのんびり過ごすと時を忘れて、穏やかさを取り戻せそうです。あなたはどの季節の景色を見に行きますか?

 

フロイデンベルク(Freudenberg)/ドイツ

夢の中に迷い込んだかのよう。モノトーンの町。

画像:iStock



フロイデンベルク(Freudenberg)はドイツの北西部・ドルトムントとフランクフルトの間に位置する山あいにあり、観光地としてまだあまり知られていません。

14世紀後半に建てられたお城の城下町だったフロイデンベルクは、1540年に起こった大火、そして修復された後もまた再び、1666年の大火で1軒を残し焼失してしまったということです。今ある姿は、2回目の修復によるもの。当時のままの街並みを残し再建し、城はありませんが、今でも住民は家の外見は変えずに美しい街並みを保っているそうです。

城壁に露出した黒い柱・梁・斜材等がコントラストとなって美しく映え、同じ洋式で建ち並ぶ集落全体で見た時の統一感は、圧巻そのものです。

伝統を守りつつ美しさを保つのは、不便なことも厭わない精神力が必要と思いますが、何よりここに住んでいる誇りと愛の賜物と言えるでしょう。

町の散策が終わったら、小高い丘の上にある公園『Kurpark』(クアパーク)まで登ってみましょう。中世から時が止まった夢の中にいるように感じられるかもしれません。

画像:iStock

 

◆ポズナン(Poznan)/ポーランド

町そのものがおとぎ話。ときめかずにはいられない。

画像:iStock

ポーランドの主要都市のひとつポズナンは、中世ポーランド王国の最初の首都だった最古の都市。ワルシャワとベルリンのちょうど中間に位置しており、電車で3時間、バスで4時間弱程度でアクセスできるので、今回紹介する町の中では、比較的行きやすいところと言えます。

ポズナンの旧市街には、細長いカラフルな建物が、まるで背比べをするようにくっつき合って並んでいます。それもどれひとつ同じ色はなく、個性的な外壁と窓は、見飽きることなないほど可愛らしくワクワクしますね。

旧市庁舎の高い塔には、毎日12時になるとかわいい2頭の子ヤギが出てくるからくり時計があって、これもまた観光客には心を和ますポイントとなっています。
ポズナンの名物の焼き菓子があります。甘いクロワッサンのような形で、11月11日は聖マルチンの日には、ロガルを食べるというのが大切な年中行事になっていて、「聖マルチンのロガル」と呼ばれています。聖マルチンの日のために焼かれるロガルは500トン超!そして、これを焼く職人さんたちは、1年に一度資格認定を受けなければならないのだそう。

ポズナン政府観光局によると、ガイドブックには載っていないちょっとした名所があるのだとか。
それがこちら↓

出典:ポーランド政府観光局

「絵の家」と言われているようで、でも実際の窓があり、住んでいる人もいるのだとか。

おしゃべりが聞こえてきそうな背比べの建物たち、聖マルチンの日の日にポズナン市民がみんなで食べるロガル、それを500トンも焼いている職人さんたち、時計から出てくる2匹の子ヤギも、まるで童話のストーリーが見えてくるようです。「おとぎ話の中の景色」とよく言いますが、景色だけでなく、ボスナンはおとぎ話そのものの町だと思いませんか?

画像:iStock

 

◆コッツウォルズ(Cotswolds)/イギリス

「ミステリアス」と「かわいい」の融合

コッツウォルズ地方は、イングランド中央部に位置している自然豊かな丘陵地帯です。美しい田園風景が広がる中、100余りの小さな村や町が点在しています。時を重ねてきたイギリスらしい重厚感が、「ミステリアス」と「かわいい」をドッキングさせ、人の心を魅了します。まるで魔法にかかったように…。ハリーポッターのロケ地がこの地域にあるのもうなづけますね。

画像:iStock


コッツウォルズの中でも、特に美しいと言われる「バイブリー」。その美しさは、イギリス随一と称されています。中心を流れるコルン川に沿って、14世紀に造られた家並み「アーリントンロウ」があります。はちみつ色の石造りの家並みは、豊かな自然に溶け込み、その静かな佇まいに心を奪われます。古い古い建物ですが、元は羊小屋として建てられたとか。


画像:iStock



ストウ・オンザウォルドには不思議な教会があります。建物と樹木が一体となったドア。しかも教会の正面ではなく裏側のドアというところがまたミステリアス! 魔法の国へのドアのよう。お話の世界だとしても、この扉を開けるのは勇気が入りますね。

ちなみにハリーポッターのロケ地になったのは、この教会ではなくグロスター大聖堂ということです。

画像:iStock 

 

コッツウォルズでは、マナーハウス(中世イギリスの荘園領主邸宅)をに泊まることも可能。庭園を見たり、フットパスを歩いたり、イギリスならではの楽しみ方ができます。ロンドンからの列車の到着駅「モートン・イン・マーシュ」を拠点に、路線バスと列車で巡ることもできます。

 

さて、いかがでしたか?
アフターコロナの海外旅行は、時間にもお金にも余裕が必要になりそうです。目的地へ行くにも手間や労力も必要になってくるでしょう。100年に一度と言われるコロナ禍を体験し、私たちの価値観も大きく変化しつつあります。「便利さ、速さ、安さ、快適さ」とは違う価値観や視点で旅をする。それはこれからひとりひとりが自分と向き合い、精神力を高める旅となっていくのかもしれません。ひとつひとつの旅のプロセスをじっくり楽しみ、味わっていきましょう。

 

「世界のかわいい町・村」は、また続けてお伝えしたいと思います。TRAVEL-MODE2019年4月号のアーカイブ「行ってみたい!幸せ感じるラブリーな景色3」もぜひご覧ください!→こちら

 

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