『輝く季節!北欧の夏。その2・太陽と共に』ドロッペさんのハーデソーブラー
2016年07月14日 更新▲
こんにちは。ティンドラ・ドロッペです。前回のお花編に引き続き、夏真っ盛りのデンマークをお伝えします。みんな太陽が大好き!1年分の陽の光をカラダ中に浴びて、長い冬に備えてチャージします。
『太陽が大好き!』
デンマークに限らず北欧諸国では、みんな太陽が大好きです。
長雨の続く梅雨時であれば、私たち日本人も太陽が恋しくなりますが、太陽に恋焦がれる感覚も意識としても非常に薄いものだと思います。ましてや昨今、夏ともなれば紫外線対策で全身黒づくめの太陽大嫌い族も発生する日本です。そこまで過激でなくとも、美肌意識の高い日本においては、女性なら帽子・日傘くらいは誰もが持っているアイテムでしょう。
所変わって北欧では、太陽がさんさんと降り注ぐ中、日傘(パラソル)を差して歩いている人は皆無です。郷に入れば郷に従え、私もデンマークにいる時にはスカンジナビアンウエイで、帽子被らず日傘なしで通します。ジャパニーズウエイだとものすごく目立ってしまうし、彼らにとっては日傘だけでも異様なのです。私の友人も一緒に歩きたくないでしょう。
ところが、今年の夏は暑い!本当に暑かった!!太陽が大きくて日差しが強いです。
暑くて焦げそうでした。心の中では「日傘~~~っ」と叫んでいました(笑)
1.太陽が大きい! | ||
朝8時半頃。 コペンハーゲン市庁舎 |
朝10時頃。 コペンハーゲン中央駅の裏 |
強い日差し オーデンセにて |
そんな暑さの中、屋外では日光浴する人だらけです。公園、広場、街路のベンチ、至る所で陽に当たり、思い思いに過ごしています。お年寄りは水分を摂っているだろうか?熱中症で倒れる人が続出するのではないかと、心配になるほどです。友人は、「デンマークでも近年皮膚がんの人が増えている。こんなに暑くて太陽も強い時にも長時間外にいるのは無謀だ。なんでもやりすぎはよくないね。」と話していました。ほどよい日光浴はビタミンDを生成し、健康にもよいとは言われますが、度がすぎればなんでも危険ですよね。
2.日焼けしたい! |
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運河に飛び込む少女たち | ビキニ女性多数 | 暑いけど読書にふける |
3.語らいは大切
教会の広場 | たくさん木陰はあるのに |
海水浴 デンマーク |
湖水浴 スウェーデン |
時間さえあれば日光浴をしたい理由に、冬の日照時間が極端に短いということがあります。
夜が明けたのかはっきりわからないまま、どんよりと重たい雲に覆われた空、そして午後3時になるともう暗くなってしまう。晴れる日も少ないので、ほとんど太陽を拝める日はありません。
(デンマーク:冬の南中高度は10°程、東京:30°)闇に包まれて暮らすと言っても過言ではないでしょう。こんな日がつづくので、うつ病になる人も少なくないと言います。もともと北欧には土着の太陽崇拝もあり、闇を照らす“光”の存在は、まさに“生”のシンボルでもありました。気候や環境が創り出した歴史的習慣と背景があると言えるわけです。長い冬に備えて、日光浴で太陽ビタミンを蓄え、乗り切るというのも理にかなったこととも思えます。
4.夕食は屋外で
よく見かける光景 | テラス・庭にはどの家庭も テーブルと椅子がある |
明るい夕食 |
反対に夏場の日没は22時ごろ。ほとんどの人が夕食をテラスや庭で楽しみます。太陽が沈んだ後も透明感のある群青色の明るい夜空が広がり、ついつい時間を忘れておしゃべりに興じてしまいます。夏の明るい夜空に星を見ることはありませんが、秋になり星がひとつふたつ見えると冬が近づいている実感を伴い、憂鬱になる人もいるようです。夏の夜空を見上げて星を楽しむ私たち日本人とは、星を見る感覚さえも違うとは不思議ですね。
5.空が青い!
どこまでも抜け渡った青空とまぶしい水辺、豊かな植物、その中で寛ぎ楽しむ人々で賑わうという風景が、私にとっても北欧の夏の風物詩のように感じます。そして北欧の人たちに、一瞬の輝きを見逃さず自然を愛することができる心の豊かさを感じるのです。