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憧れの列車の旅【世界の豪華観光列車5選】

2024年12月25日 更新▲

走る5つ星ホテルと言っても過言ではない豪華観光列車。昨今の旅行のトレンドとなっています。ペースを落とした非日常体験や環境意識への高さもトレンドの理由となっているようです。日本でも米旅行雑誌で3年連続「世界一の列車」に選ばれた「ななつ星in九州」をはじめ、「瑞風」「四季島」など、超豪華列車が人気を博しています。世界には、国を跨いで走る豪華観光列車があり、歴史を感じる重厚な豪華さや超一流のホスピタリティなど、各社競うように多種多様なアトラクションが提供されています。一生に一度は味わってみたい贅沢体験への憧れは尽きぬばかり。その豪華さを少し覗いてみましょう。

画像:iStock

 

★★★

 

<イギリス>

ベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレス

豪華列車と言えば、誰もが思い浮かべるオリエント急行。1934年アガサ・クリスティの名著「オリエント急行の殺人」で世界にその名を知られるようになりました。第二次世界大戦後、航空機など高速輸送機関の台頭により当時のオリエント急行は1977年に撤退しますが、1982年アメリカ人実業家ジェームス・B・シャーウッドがかつての車両を購入し修復し、ベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレスとして復活しました。ロンドンからベニスを走り、世界中の人々を魅了しています。

ベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレスは、19世紀の雰囲気漂う上質でエレガントな車内は、どこを切り取ってもラグジュアリー。贅沢な装飾の中で、磨かれたクリスタルグラスや銀食器、真っ白なテーブルクロスを目の当たりにすると、背筋がピン!となるような緊張感と高揚感に包まれるでしょう。非の打ちどころの無いお料理、バー車両、行き届いた一流のサービスなど、たっぷりと紳士淑女の世界に身を置いてみましょう。

 

 

<イギリス>

ベルモンド・ブリティッシュ・プルマン

ベルモンド・ブリティッシュ・プルマンはロンドンを拠点にイギリス本島を爽快に走る豪華列車で、上記にご紹介したベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレスの姉妹列車になります。プルマンは、通称「動く宮殿」と呼ばれるほど、細部にこだわった内部の装飾は見飽きることなく美しく、かつて華やかりし大英帝国の華やかな世界が広がります。クラッシックでラグジュアリーなインテリアは、まるでダウントン・アビーの世界!

こちらの特徴は、日帰り列車であること。豪華さ優雅さはそのままに、ランチトリップ、ディナートリップを。行きはランチ、帰りはアフタヌーンティーという楽しみ方もあります。イギリスの長閑な風景が車窓に流れ行くのを見ながら、一流の料理とサービスを楽しみましょう。ブリティッシュ・プルマンでは、バレンタインデーや母の日、英国の祝祭日において特別メニューや小さな贈り物、サプライズなども用意され、旅の思い出をより忘れられないスペシャルデーも用意されています。

 

 

<南アフリカ>

ロボスレイル

ロボスレイルは、南アフリカを走る豪華寝台列車です。運行を開始して30年近くになり、ナミビア、ボツワナ、タンザニアなどの国々を駆け抜けます。1920年代製のクラシカルな車両は、シャワーやトイレのついたロイヤルスイート、ダイニングカー、展望車両もあり、インテリアはもちろんゴージャスでエレガント。世界でも屈指の豪華さを誇り、世界中の鉄道愛好家や贅沢な体験をしたい人たちへ充足した時間を提供しています。南アフリカの雄大な自然、インカの遺跡での観光、そしてクルーガー国立公園では、多種多様な野生動物や植物を見るなど、豪華なだけでなく、未知の体験が満載であることも特徴です。

 

 

<カナダ>

ロッキーマウンテニア

一流の食事と共に、壮大な自然と野生動物を眺める快適な旅を実現しているのが、ロッキーマウンテニアです。バンクーバーからバンフまでを結ぶルートで、素晴らしいパノラマビューを楽しめるよう、ドーム型になった2階建車両が特徴です。ロッキーの山々が最も美しくなる夏シーズンのみの運行で、通常、貨物列車しか運行していない特別ルートを走るため、手付かずのカナダの大自然を目の当たりにする貴重な体験となります。

ロッキーマウンテニアには、ゴールドリーフとシルバーリーフと2つのクラスがあり、ドーム型の展望車両を満喫できるのは、ゴールドリーフクラス。乗車口では、レッドカーペットに出迎えられセレブな気分に。高い場所から眺める景色は格別なものとなります。ロッキーマウンテニアは寝台車両ではないため、中間のカムループス、ケネルのホテルに泊まることになりますが、一度列車から降りるので、その分ゆったり疲れを癒すことができます。

 

 

<インド>

マハラジャ・エクスプレス

インドは世界屈指の鉄道網を誇ります。ですが、はみ出すほどの人を乗せた列車という驚異のイメージが強いと思われます。そんな中、インドが国を挙げて推進する豪華列車がマハラジャ・エクスプレスです。2010年に運行を開始したマハラジャ・エクスプレスは、まるで走る宮殿と謳われるように、内装も見事な豪華さ。かつてのマハラジャの個人車両は、リデザインされ、優雅さと華美さはそのままに現代に復活しました。かの時代へのノスタルジーと共に、車窓からは、人々の暮らしや文化、夕暮れのガンジス川など各都市の風景を。マハラジャ気分でインドの魅力にたっぷりと浸り、エキゾチックな旅情を楽しめるでしょう。

 

 

いかがでしたか?世界にはここに紹介しきれないほど、豪華観光列車が走ります。オーストラリアにはダーウィンからアデレードまで走る「ザ・ガン」、南米には、インカ帝国の首都だったクスコから白亜の街アレキパまでを走行する「ベルモンド・アンデアン・エクスプローラー」があったり、シベリア鉄道も古くから憧れの長距離列車として有名です。

時間をかけて優雅な旅をするというのは、一生に何度も機会が訪れるわけではありませんが、変わる景色をゆっくり眺め、「旅」そのものを感じる数日は、かけがえのない体験となります。何かの記念日に合わせ、じっくり計画を立ててみてはいかがでしょうか。いつか必ずと思えたなら、あなたは、もうすでにプラットホームに立っています。

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