2026.7月号 編集部だより【あの頃の旅のカタチ】
2026年06月25日 更新▲みなさま、こんにちは。
今回の特集「一度で二度おいしい旅||ストップオーバーで旅はもっと豊かになる。」は、いかがでしたでしょうか。
この特集の企画しながら、ふと若い頃の海外旅行を思い出しました。
今では目的地までの航空券を区間ごとに手配することが多くなりましたが、当時は「周遊航空券」という旅のスタイルが人気でした。例えば、東京~コペンハーゲンの往復航空券に「プラス3フライト」を追加すれば、コペンハーゲンを拠点にヘルシンキ、ストックホルムなど北欧の都市を巡ることができたのです。
以前、買い付けの仕事をしていた私は、当時、その周遊航空券を利用し、一度で3〜4カ国を訪ねていました。空路のみならず、ヘルシンキ(フィンランド)からフェリーでタリン(エストニア)へ渡ったり、コペンハーゲン(デンマーク)から列車でマルメ(スウェーデン)へ、さらにイェーテボリまで足を延ばしたり。デンマークとスウェーデンを結ぶヘルシンオア~ヘルシンボリのフェリーもお気に入りでした。目的地へ急ぐのではなく、列車やバス、船を乗り継ぎながら、気になる街へ自由に立ち寄る。そんな旅そのものを楽しむ時代だったように思います。

画像:iStock
ノルウェーを旅した時も忘れられません。ベルゲンを拠点にベルゲン鉄道やフロム鉄道に乗ってフィヨルドを巡る旅は、今でも心に残る景色のひとつです。何年も経って、映画『アナと雪の女王』を観た時、「あの港町はフロムがモデルなのでは?」と思ったほど。もちろん本当のところは分かりませんが、静かな入り江に家々が並ぶ風景は、旅の記憶と重なりました。ベルゲンの港町を歩きながら、「どこか長崎に似ているな」と感じたことも懐かしい思い出です。

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近年はLCCの普及や航空運賃の仕組みの変化もあり、周遊航空券を利用する機会は少なくなりましたが、現在でもワンワールドやスターアライアンスでは世界一周航空券が販売されています。(以前、このメルマガでも特集しました。)
そして今回、ストップオーバーについて調べながら、なんとなく、あの頃の旅が、形を変えて戻ってきたように思いました。目的地だけを目指すのではなく、途中の街にも立ち寄ってみる。そんな旅の余白が、思いがけない出会いや忘れられない思い出を運んできてくれるのかもしれません。
旅は、効率よく目的地へ着くことだけが正解ではありません。
寄り道を楽しむことで出会える景色が、旅をもっと豊かにしてくれる。そんな旅の魅力を、これからも皆さんと一緒に見つけていけたら嬉しいです。
それではまた来月〜
(編集部anan)