「春の嵐」「メイストーム」予報をチェックして安全対策を。
2025年02月14日 更新▲気持ちのいい春のシーズンが到来すると、外出や行楽などお出かけシーンも増えていきますが、3〜5月にかけては、「春の嵐」や「メイストーム(5月の嵐)」と呼ばれる強風・暴風や猛吹雪が発生しやすい季節でもあります。台風並みの激しい気象状況となり、海岸では高波が発生することもあります。お出かけの際には気象情報に注意して、台風同様に警戒してください。
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画像はイメージです(iStock)
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※政府広報オンラインより、抜粋してお届けいたします。
「春の嵐」や「メイストーム(5月の嵐)」と呼ばれる激しい現象は、日本付近に北から入り込んでくる冷たい空気と南から流れ込む暖かい空気がぶつかりあって上昇気流が生まれることで、温帯低気圧が急速に発達するため起こります。「春の嵐」をもたらす発達した温帯低気圧は低気圧の中心から離れたところでも風が強く吹くため、被害の範囲が広がりやすいという特徴があります。
風が強く大荒れの天気が予想される場合は?
低気圧が急速に発達することによって起こる春の嵐は、急な天気の変化をもたらします。春の嵐によって大荒れの天気が予想されるときは、気象庁が数日前から、次のような気象情報を発表します。
(1)数日前から1日前に気象庁から「暴風に関する気象情報(※)」が発表されます。
(2)災害のおそれのある強風(東京都23区では13メートル/秒以上)となる6時間から3時間前には「強風注意報」が発表されます。
(3)その後も状況に応じて「暴風に関する気象情報」が発表されます。
(4)さらに、重大な災害のおそれがある暴風(東京都23区では25メートル/秒以上)となる6時間から3時間前に「暴風警報」が発表されます。
(5)注意報・警報発表後も、「暴風に関する気象情報」で、刻一刻と変化する暴風の状況が発表されます。
このように「強風注意報」や「暴風警報」は、強風や暴風が吹き始める数時間前に発表されます(暴風に限らず大雨などの警報等も同様です)。このため、「強風注意報」や「暴風警報」が発表された時点でまだ風が強くないとしても決して油断しないでください。そして、「暴風警報」等に記載されている暴風警戒期間にも留意して、なるべく屋内で待避するようにしてください。
画像出典:政府広報オンライン
「暴風に関する気象情報」が発表されたら、その後発表される「強風注意報」や「暴風警報」に注意し、早めに強い風に対する備えをしてください。
なお、強風注意報や暴風警報の発表基準は地域によって異なります。各地の警報・注意報の発表基準は、気象庁「警報・注意報発表基準一覧表」をご覧ください。
暴風が予想されるときの対策と、特に注意が必要な外出先は?
暴風に関する気象情報が発表されたら、風が強くなる前に、建物や建物の周りを見直して、飛びやすいものは固定するなど、対策を行いましょう。
また、学校や会社などにいるときは、強い風によって交通機関がストップし、帰宅が困難になるおそれがありますので、気象情報や警報・注意報が発表された場合は、学校や会社の指示に従って早めに帰宅するなど、強風のピークを避けて行動しましょう。
強風への備え
- 家の周囲やベランダに置いてある倒れやすいものなどは固定するか家の中に入れる。(物干し竿、植木鉢、自転車など)
- 屋根や雨戸、シャッターを点検し補強しておく
- 窓ガラスに飛散防止用のフィルムを貼っておく
画像出典:政府広報オンライン強風が吹いているときは
- 転倒・転落や、看板などの飛散物による負傷を避けるため、外出はできるだけ控える
- 窓や雨戸、シャッターをしっかり閉める。雨戸などがない場合は割れた窓ガラスの飛散防止のためカーテンを閉める
特に注意が必要な外出先
強風注意報や暴風警報などが発表された場合には、無理をせずに計画変更しましょう。特に天気が荒れている時に山や海へ行くことは非常に危険です。
登山・ハイキング
春の山にはまだまだ残雪も多く、「春の嵐」の接近によって暖かい空気が流れ込んだ結果、雪崩が発生する危険があります。また、嵐の通過中は猛吹雪や強風で歩くのが困難になるほか、通過直後も急激な気温の低下で低体温症による疲労凍死に至るおそれもあるので注意が必要です。
釣りやマリンレジャー
強風や高波によって転覆のおそれがある船はもちろんのこと、防波堤、海岸にいるのも非常に危険です。春の海は天気が急変しやすいので、たとえ穏やかな天気であっても最新の気象情報に注意しましょう。
川遊び、キャンプ
強風でテントやタープなどが飛ばされるほか、特に河原では大雨によって急な増水や鉄砲水が発生するため警戒が必要です。
春の嵐は暴風だけでなく、高波や大雨、雷などを伴う場合があります。これらの気象についても、暴風に関する気象情報とともに伝えられますので、注意してください。
詳しくは
政府広報オンラインでご確認ください。