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知っておこう。衝突被害軽減ブレーキの注意点

2024年03月24日 更新▲

日本国内では、軽自動車を含む国産の新型車には自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)装置の搭載が義務化されています。自動ブレーキは、国交省では「衝突被害軽減ブレーキ」という名称を使用しており、前方の危険を察知し、運転者への警告や緊急的にブレーキを作動させて衝突を回避するものです。予防安全対策として運転者の安全な走行を支援する最新の技術ですが、衝突被害軽減ブレーキの機能には限界があり、事故を完全に防ぐことは出来ません。今回は、衝突被害軽減ブレーキについての注意点をご紹介します。

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自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)とは

自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)は、カメラやレーダーにより先行車との距離を常に検出し、危険な状況にあるかどうかを監視します。前方の自動車や歩行者を検知し、追突の危険性が高まったら、まずは音や警告灯などで警告し、ドライバーにブレーキ操作を促します。それでもブレーキ操作がなく、このままでは追突や衝突の可能性が高いとシステムが判断した場合、自動的にブレーキが作動し、被害軽減を図る装置です。

 

自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)義務化

自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)義務化の背景の一つとして、高齢運転者の運転操作ミスによる事故が増えていることがあります。自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)を含む安全運転サポート車の普及が運転ミスによる事故の低減につながることが期待されています。

「自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)の義務化」は2021年11月から、国内で販売する新型車を対象に搭載義務化が始まっていますが、義務化の対象車は、2021年11月以降にフルモデルチェンジをする新車のみです。2025年12月以降は、既存の車種も自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)義務化の対象になります。現在自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)が搭載されていない車を所持しているからといって買い替える必要はありません。

 

衝突被害軽減ブレーキ機能には限界がある

自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)性能の過信を原因とした交通事故が発生しており、警察庁、国土交通省でも自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)は完全に事故を防ぐものではなく、走行時の状況によっては、障害物を正しく認識できないことや、衝突を回避できないことがあることを注意喚起しています。
また、JAFのアンケートにおいて、自動ブレーキは「ぶつからないように勝手にブレーキをかけてくれる装置」だと誤解している人が45.2%との報告がされています。

衝突被害軽減ブレーキが作動するには条件があります。また、故障しているわけではなくとも、状況次第では作動しないこともあります。衝突被害軽減ブレーキ装置は各自動車メーカーごとに規定速度があり、スピードによっては障害物を検知することが出来ず、衝突してしまうことがあります。また、夜間や悪路走行時も作動しないことがあります。ある自動車メーカーでは、試乗会において試乗されたお客様へ規定速度の説明が足りず、衝突被害軽減ブレーキの作動があると思いアクセルを踏み込んで加速し、ブレーキが作動しなかったため障害物に衝突され怪我をされたことがあったそうです。衝突被害軽減ブレーキの機能をする条件は各自動車ごとに取り扱い説明書等に記載がありますので、しっかりと確認するようにしましょう。

 

自動ブレーキではなくサポートとして考える

衝突被害軽減ブレーキは、運転を行う運転者のあくまでサポートの役割です。長距離運転や渋滞時に前方車両に近づきすぎると警告をしたり、前方に障害物を発見した時に運転者が気づけなくても警告をして促すといった運転者のサポートをしてくれます。普段の運転時から、衝突被害軽減ブレーキによる前方注意の警告が多いと感じる方は、普段から危険を伴った運転行動をとっていることがあります。前方車両との適切な車間距離を取る、急ブレーキをかけるような運転を行わないなど、普段から安全運転への意識を高くもち、衝突被害軽減ブレーキはあくまでサポートとして活用するようにしましょう。

 

◆様々な安全装置

最近の車には、さまざまな安全装置が搭載されています。2020年までに実用化された先進安全自動車(ASV)の6つの技術についてご紹介します。

前方障害物衝突被害軽減ブレーキ

前方にある障害物との衝突を予測して運転者に警報します。また、運転者が警報に気が付かない時は衝突被害を軽減するため、制動(ブレーキ)制御する装置です。

ペダル踏み間違い時加速抑制装置

駐車中からの発進時や、低速での走行時に、障害物などに対して運転者が誤ったシフトレバーやアクセルペダルの操作をすることによって衝突するおそれがある場合、急発進や急加速を抑制する装置です。

レーンキープアシスト

操舵を支援する装置となり、走行車線の中央付近を維持して走行するように操作力を制御する装置です。高速道路等での運転負荷による軽減にも役立ちます。

 

車線逸脱警報装置(LDW)

走行する車線から逸脱しそうになった場合、運転者へ警報する装置です。前方不注意等や気が付かず車線を逸脱しているドライバーに注意を促します。

 

後退時後方視界情報提供装置(バックカメラ)

車の駐車時など、車を後退している際に車両後方の様子をバックカメラで撮影し、車内のモニターへ映し出す装置です。目視では運転者から死角となる部分も、バックカメラによって死角部分の減少が出来るため、より安全に後退することが出来ます。

 

後側方接近車両注意喚起装置

運転者が走行中に進路変更または車線変更のためウインカー操作を行った際に、後側方車両を検知し情報を提供をする装置です。後側方接近車両に気がつかないままという方に注意喚起するため、警告ランプを点灯する知らせるシステムとなっています。

 

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自分や家族を守るために、また自分や家族が交通事故の加害者にならないために、自動車を選ぶときはASV技術に着目するとともに、自動車アセスメントを参考にしましょう。なお、先進安全自動車によっては、任意自動車保険の保険料割引(ASV割引)を受けられる場合もあります。

最後に、先進安全自動車を運転する際は技術を過信せずに、交通ルールを守り安全運転を心掛けることが重要です。私たち一人ひとりの心掛けが、社会全体での交通事故防止につながります。

 

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